生活と密接に関わっているのが訪問看護の特徴

　看護にしてもリハビリにしても、私たちが専門職としての仕事を行う場所は利用者様のご自宅です。文字どおり利用者様のホームです。サッカーをやるわけではありませんし勝ち負けの話でもないのですが、医療施設よりも圧倒的に資源が不足した場所ですし、利用者様の生活環境に入り込むわけですから、病院経験のみの医療職者にとっては完全アウェーのフィールドで看護ケアを行うことになります。

　利用者様にとっての善行や自律を尊重しながら、無危害な生活環境を作る必要があります。ベッドは利用者様の生活の場でもあり、ケアを行う場所でもあります。自宅にあるものを工夫して代用することもありますし、生活の場としての機能に配慮しながら上手に動線を作る必要もあります。もちろん生活上の悩みや相談事もお聞きします。

利用者様とそのご家族の生活を支える訪問看護は、とてもやりがいのある仕事です。これまでの看護師経験を気にするよりも、これから看護師として自分がどうしたいのかを優先させたほうが飛び込みやすい世界ですね。